学歴で能力を判断するなら、出身大学より中学の通信簿を見たほうが良い

2015/02/16 2015/07/22

大学の学歴はアテにならない

就職の面接で人を採用するときや、その人の頭の良さを判断するときに用いられる「学歴」という基準がある。

学歴として判断材料になるのが最終学歴で、ほとんどの場合「出身大学」である。

最終学歴が大学ではなく、大学院の場合もあるが日本はアメリカなどに比べて院に行く人は少なく、評価基準としても大学のほうが重要視される傾向がある。

「◯◯大学卒、東京大学大学院卒」より、「東京大学卒、◯◯大学院卒」のほうが評価が高い傾向がある。

そもそも出身大学と仕事の能力に関連性はあるのか？

仕事の能力と出身大学の相関関係は不明である。

高学歴ほど年収が高いという統計データはあるが、これは高学歴によって仕事の能力が低くても高収入の仕事を得られた結果であってアテにならない。

学歴を採用時の判断基準として用いる理由として、下記のことをよく耳にする。

「学歴と仕事の能力は必ずしも関連性はないが、今までの統計上高学歴のほうが能力がある人が多い。確率の問題であり、その他の条件が同じなら学歴が高い人を採用したほうが良い。」

「学歴はその人の理解力や地頭を判断する参考材料になる。仕事のスキルと直結しなくても、仕事を教える際に学歴が高いほうが飲み込みが早い」

一見最もらしく聞こえる理由である。学歴採用を全面的に肯定するわけではなく、あくまで中立的に物事を見ているように映る。

大学受験はゲームの攻略本を見ながらアイテムを集めているのと同じ

学歴を採用基準の１つとして用いることに矛盾はない。あったとしてもどっちでも良い。

しかし「学歴」で判断する上で、大学を基準にすることには大いに矛盾がある。

良い大学に入るため、高校３年生になると受験勉強が一斉に始まる。塾や予備校に通い偏差値の高い大学に受かるための「大学受験攻略法」を身につける。

彼らが塾や予備校で学んでいるのは「大学受験攻略法」というテクニックの１つに過ぎない。知識や発想力でないことは確かである。

そして「大学受験攻略法」のための攻略本が多数出版されている。攻略法を教えてくれる人たちも沢山いる。

要は大学受験は「攻略本を見ながらレベル上げやアイテム集めを行っている」状態だ。それでアイテムをコンプリートしたとする。しかし攻略本に全部やり方が載っているんだから時間をかければ出来るだろう。多少の効率の違いはあったとしても。

それよりも、攻略本がない状態でいかに多くのアイテムを集められるかどうかのほうがゲームを解く能力の判断基準となる。ゲームの中の情報や仕組みを理解しながら、物事を進めて行くには論理的な思考力が要求される。

学歴で能力を判断するなら、出身大学より中学の通信簿を見たほうが良い

攻略本に頼らずに、情報や仕組みを理解しながら物事を論理的に進めて行く。

これを日本の教育制度に適用するなら、中学生の頃の成績が最も当て嵌まる。

小学生だと幼すぎて個々の成長によって差が出るし、高校は大学受験のための勉強のほうがメインである。

中学生の頃は他の時期に比べてニュートラルに能力が成績が反映される。

良い大学は重要視される世だが、良い高校は良い大学より重要視されない。（高校から大学へのエスカレーター式進学は除く）

中学校は、国語、社会、数学、理科、音楽、美術、保健体育、技術・家庭、外国語の９科目に分かれていて、その人の得意分野を見極めるにも都合が良い。

この時期に数学が苦手な人は公認会計士や税理士に、理科が苦手な人は科学者に、美術が苦手な人が画家になっている可能性は極めて低い。

中学生の頃の科目と成績はその人の得意分野や地力を、割りと素直にあらわしていると考えられないだろうか。

少なくとも攻略本を見ながらゲームを進めているのに比べると、その人の個性や特技が反映される。

まとめると

結局この記事も尽きることのない学歴論争の意見の１つであり、個々の価値観が違うので結論というものは存在しない。

ただ今の世の中何が多数派で、その上で自身が何を選択するかの違いでしかない。

東大卒でも赤字社員中卒でも黒字社員

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ふくえもん / FUKUEMON

デジタルマーケティングまわりを得意としています。主な職務経歴は、Twitter、Instagram、Facebookなどソーシャルデータを中心としたビッグデータ分析、オンライン英会話事業の立ち上げと運営、SNS広告運用、SEO事業など。お問い合わせ、ご依頼などは以下のページをご覧ください http://fukuemon.me/about-me/