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大学中退から、大学院に入学した話

      2016/03/05


大卒じゃなくても大学院に受験、入学出来る

自分は2015年現在、法政大学大学院 イノベーション・マネジメント研究科(MBA課程)に在学しています。

来年の3月に大学院を修了予定です。

 

しかし自分は元々法政大学経営学部に2年間在学した後退学した、いわゆる「大学中退」であり当然大学院入学に必要である「大卒」の基準を満たしていません。

ある記事によると、私大生の8人に1人が中退しているそうです。

 

大学を中退した理由は?

中退の理由は、ざっくり言うと大学在学中に某国家資格の勉強をしたいと考え、学費や時間などを考慮した結果中退してそちらに専念する道を選びました。

数年間、資格予備校にも通いながら勉強していましたが、結局資格は取れず一般企業に中途で入社しました。

 

このとき数えきれないほどの企業に履歴書を送りましたが、「大学中退だからお断り」と返してきた企業もあれば、応募資格に「大卒以上」と書いてあるにもかかわらず、書類選考をパス出来た企業もありました。

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新卒はともかく、中途の場合応募用件はあくまで目安にすぎず、気になっているならとりあえず応募してみるのが良いかと思います。

 

大学院に入学したいと思った理由は?

理由はいろいろありすぎてここで書いてしまうとそれだけで長文となってしまうので避けますが、一番大きな理由は「仕事の失敗経験を元にしっかり勉強がしたい」と思ったからです。

 

仕事の関係で大学院入試の1週間前までフィリピンのセブ島にいました。

元々は日本の企業で東京で働いていたのですが、フィリピンに現地法人を立ち上げることになり、そのメンバーのうちの一人として出向しました。

現地では会社の立ち上げから、新規事業であるオンライン英会話事業の立ち上げを担当していました。

フィリピン人の採用も担当し、約20名のフィリピン人スタッフと試行錯誤しながら活路を模索する日々を送っていました。

しかし事業は軌道に乗らず、結局は現地法人をたたみ、全員解雇することになってしまいました。

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その経験から、事業の立ち上げ、継続の難しさを痛感しました。

その一方で「次こそは成功させたい」「事業を継続させたい」という気持ちが強くなり、手探りで行っていた組織管理手法を理論的に身につけるべく、MBA(経営学修士)コースへの進学を考えました。

 

最大の壁 「受験資格」

大学院へ進学するにあたり、最大の壁は入試試験ではなく「受験資格」でした。

大学中退であった自分は、大学院入試に必須と思われている「大卒資格」を取得しておらず、普通に考えた場合受験資格はありません。

 

しかし各大学院の入試事項を念入りに見た結果、受験の入試要項に以下のような記載がありました。

 

[1] 大学を卒業、又は2016年3月末までに卒業見込みの者
[2] 大学評価・学位授与機構により学士の学位を授与された者 ※注
[3] 外国において学校教育における16年の課程を修了した者、又は2015年3月末までに修了見込みの者
[4] 外国の学校が行う通信教育における授業科目を我が国において履修することにより、当該外国の学校教育における16年の課程を修了した者
[5] 文部科学大臣の指定した者
[6] 大学に3年以上在学した者、又は外国において学校教育における15年の課程を修了し、本専門職大学院において所定の単位を優れた成績をもって修得したと認めた者
[7] 本専門職大学院において、個別の出願資格審査により、大学を卒業した者と同等以上の学力があると認めた者で、22歳に達した者 ※注
[8] その他本専門職大学院において、大学を卒業した者と同等以上の学力があると認めた者 ※注

http://www.im.i.hosei.ac.jp/exam/general_other/exam_details/

 

7の部分を要約すると、「審査に合格すれば大卒じゃなくても受験資格を与える」というものです。

これは「出願資格審査」と呼ばれています。

 

大学中退者や短大卒の人などが、大学院に入学したいと考えたとします。

しかし一定以上の年齢の人が大学院入試のために4年制の大学に入学、編入するのは現実的ではないため、社会人経験などを持っていて大学卒と同等の能力があると大学院が認めた場合、受験資格(入学資格ではないです)を与えるというものです。

 

この出願資格審査に希望を見い出し、複数の大学院に審査を依頼しました。

 

出願資格審査とは?

出願資格審査の内容は各大学院によって異なりますが、基本的に共通して求められるのは以下のものです。

 

■大学の卒業証明書もしくは離籍証明書

■大学の成績証明書

■出願資格認定審査調書

■学術活動・実務経験報告書

 

上2つは以前在学していた大学に発行してもらえば済む書類ですが、下の2つは新たに自分自身で作成する必要があります。

また、受験と異なり出願資格審査は受験料など料金はかかりません。

 

 

まず都内のMBA大学院といっても沢山あります。

実際に資料を取り寄せる、窓口に電話するなど検討したのは以下の大学院です。

 

・慶応義塾大学大学院 経営管理研究科(慶応ビジネススクール)

・早稲田大学 大学院経営管理研究科(早稲田ビジネススクール)

・グロービス経営大学院

・青山学院大学大学院 国際マネジメント研究科(青山ビジネススクール)

・一橋大学大学院 商学研究科(一橋大学ビジネススクール)

・立教大学大学院 ビジネスデザイン研究科

・明治大学大学院 経営学研究科

・筑波大学大学院 ビジネス科学研究科

・首都大学東京大学院社会科学研究科

・ビジネス・ブレイク・スルー大学大学院(通信制)

・テンプル大学ジャパンキャンパスエグゼクティブMBAプログラム

・英国国立ウェールズ大学経営大学院

・法政大学大学院 イノベーション・マネジメント研究科

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出願資格審査で大切なこと

出願資格審査は書類のみで行われます。

つまり、書類のみで「なぜ自分が大学を卒業した者と同等以上の学力があるか」を論理的に説明する必要があります。

 

出願時に意識して書いた内容は以下の3点です。

 

1 成績不良などで大学を中退したわけではなくしっかりとした理由があること

2 職務経歴のアピール

3 学歴以外に学力の証明となる資格を書く

 

いくつかの大学院に提出した結果、審査を通過した学校もあれば、不通過だった学校もあります。

通過しなかった学校に電話で理由で訊いたところ、その学校では最低条件として短大卒と同等以上の単位を大学時に取得していることが条件でした。

 

しかしこの基準は出願資格審査の入試要項のどこにも書いていません。(念のため書きますと、通常は審査不通過の理由は教えてくれません)

どの大学院がどんな人を受け入れるかは、学校ごとに全く異なります。

そのため、とにかく自分が少しでも興味がある学校ならとにかく出願してみることが大切です。

 


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