時価総額27億8000万ドル、クラウドストレージ「Box」の正体

2015/02/13 2015/08/14

創業者は大学中退の29歳若手起業家

先月23日（現地時間）クラウドストレージサービス「Box」がニューヨーク証券取引所（NYSE）に新規株式公開（IPO）を行いました。

1株当たりの価格は14ドルで、公開株式数は1250万株。調達金額は実に1億7500万ドルにものぼります。

「Box」の創業者兼CEOは以前世界の有名中退起業家10名の記事で紹介した、アーロン・レヴィ（Aaron Levie）氏です。

2005年、若干20歳のときに南カリフォルニア大学在学中にBoxを立ち上げ、その後大学を中退しました。

（画像引用元：http://money.cnn.com/2015/01/23/investing/box-ipo-tech-stocks/index.html）

「Box」は他のクラウドストレージサービスと何が違うのか？

「Box」が他のクラウドストレージと異なるポイントとして、顧客ターゲットを個人ユーザーより企業をメインに置いているところです。

世界的大手企業のAmazonやRedBull、SONYなどを含む27万5000社が導入しています。

そのため、特に日本の一般ユーザーにはあまり聞き覚えのない企業かもしれません。

Boxの戦略ですが、グローバル・マーケティング担当SVP兼エンタープライズを担当するホイットニー・バウク氏によると

「他社のサービスが同期と共有に特化しているのに対して、Boxは共同作業プラットフォームとして、ワークスペースの共有やワークフロー制御などの機能も備えていること。これが大きな違いである。」

そのため「Box」は単なるオンラインストレージとしてではなく、企業で利用できるさまざまなサービスの基盤として利用されています。

企業で利用されるためセキュリティについて特に重視しており、

・格納したデータはすべて暗号化されており、Boxがデータを取り扱う方法についてはすべて顧客に開示

・将来的にはデータの復号化を顧客しかできないようにする

など顧客情報や自社情報を大量に抱える企業にとって安心して使える設計となっているのが大きな特徴です。

また2月10日（現地時間）には新たにオンラインストレージ「Box」の拡張機能、企業が暗号化キーを自ら管理可能にという発表がありました。

今回提供する「Box EKM」では、自社の暗号化キーと監査ログの、完全なシングルテナントによる管理機能を企業が利用できるようにする。具体的には、信頼性が高く保護された暗号化キーのインフラを、占有のクラウド上にあるAWS CloudHSMアプライアンスを通じて提供するほか、暗号化と保護ではGemaltoの耐侵入・不正操作防止機能付きのSafeNetハードウェアセキュリティモジュール（HSM）を活用する。

これによりユーザー企業は、AWSによるハードウェアの管理とメンテナンスのもと、BoxやAWSに暗号化キーのアクセス権を渡すことなく、自社の暗号化キーと暗号化動作の完全な管理権を維持できるという。またこうした暗号化機能は、Boxのコアサービスの機能性を維持した形で提供されるとのこと。

「Box」の登録方法

今までは企業向けの機能を説明してきましたが、個人ユーザーも10GBまで無料で利用することが出来ます。

1. 「Box」にアクセス　：https://www.box.com/

2. 無料で利用する場合は「Personal」プランを選択

3. メールアドレス、連絡先電話番号などを入力（全部必須項目です）

4. 入力したメールアドレスに確認用メールアドレスが届きます。

5. これで登録は完了です。

画像のように、ファイル単位だけでなくフォルダ単位でもアップロードできるようになっています。

何気にこの機能、Dropboxにはないですのですが、あると非常に便利な機能です。

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ふくえもん / FUKUEMON

デジタルマーケティングまわりを得意としています。主な職務経歴は、Twitter、Instagram、Facebookなどソーシャルデータを中心としたビッグデータ分析、オンライン英会話事業の立ち上げと運営、SNS広告運用、SEO事業など。お問い合わせ、ご依頼などは以下のページをご覧ください http://fukuemon.me/about-me/