ふくえもん(.me) Webマーケティング日記

ふくえもん(.me) ITのビジネスモデルを分析

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『マンガボックス』アプリが『広告ボックス』になってたワケ

      2015/08/14


マンガアプリビジネスの実情

「マンガボックス」とは、DeNAが2013年12月からiOSとAndroid向けに配信しているマンガアプリです。

編集長は「金田一少年の事件簿」の原作者でもある、樹林伸氏が務めています。

 

2015年1月時点での累計ダウンロード数は700万DLと、「comico」と「LINEマンガ」とともにマンガアプリの代表格です。

乱立するマンガアプリ市場ですが、作品やユーザーインターフェースが良くて個人的に一番好きなマンガアプリでした。

 

無料で読めるマンガアプリのマネタイズ(収益)方法は?

マンガアプリはダウンロードも作品を読むのも無料であり、一体どこで収益を稼いでいるのか気になるところです。

マンガボックスに作品を掲載しているのは、ほとんどがプロの漫画家たちであり、素人が趣味でウェブ公開しているものとは異なり当然原稿料が発生します。

その他開発費、管理費、広告費(テレビCMもやっていた)などがかかります。

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マンガボックスの場合、収入源は大きく分けると以下の3つです。

 

1. 「オリジナル単行本販売」

mangabox-1

 

 

掲載されている作品は無料で読むことが出来ますが、一定期間経つと過去のエピソードは読めなくなります。

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そのためそのマンガを途中から読み始めて好きになった人が過去のエピソードを読むため、もしくは単行本として一気に読むために購入します。価格は紙媒体同様1冊400円前後です。

これは従来のマンガ雑誌と同じビジネスモデルであり、イメージがしやすいと思います。

 

 

2.「リワード広告」

mangabox-2

 

 

マンガを一週間分先読みするためには2つの方法があります。

1つがFacebookやTwitterでアプリについてシェアすること。これによって直接収益は生みませんが、アプリの宣伝に繋がります。アプリ配信当初の先読み方法は、このソーシャルシェアのみでした。

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2つ目がリワード広告です。特定のアプリをダウンロードしたり、ウェブサイトに会員登録することにより先読みが可能になります。これによりDeNAに広告料が入ります。

 

 

3. 「グリッド広告・タイアップ広告」

mangabox-3

 

 

この3つ目の収益モデルが、今回『広告ボックス』と呼ばせて頂いた理由です。

 

上の画像には、6つのパネル画像がありますがこの中漫画はいくつで広告はいくつでしょうか?

 

右上のAKBのパネルが広告で残りは漫画かと思われた方が多いかもしれませんが、実は真ん中右側のパネルも広告です。

 

これが「タイアップ広告」呼ばれるものです。クリックすると一見普通漫画なのですが、実は製品の宣伝用の漫画です。

主にソーシャルゲームやウェブサービスが多いです。

 

AKBのパネルのような広告は、「グリッド広告」もしくは「ネイティブアド」と呼ばれるものです。

「ネイティブアド」というのは最近広告業界で主流となっているスタイルであり、記事と広告を自然に溶け込ませユーザーにストレスを与えず情報を届ける広告のことを言います。

 

 

66個のパネルのうち、15個が広告だった

マンガボックス配信当初からこのようなネイティブアドは存在していましたが、1つの号につき広告は1つ〜2つでした。

 

しかし最新号を調べてみたところ、66個のうち15個がネイティブアド、つまり広告でした。

全体の約22%、つまり4つ〜5つのうち1つは広告です。

 

元々ネイティブアドの定義は、ユーザーにストレスを与えず情報を届ける広告なのですが、正直あまりに多すぎて全然ネイティブじゃありませんでした。

 

 

先月よりサイバーエージェントと共同で『広告ボックス』を配信開始

なぜ最近こんなに広告が多くなったのでしょうか? その理由は下記の通りです。

DeNA、AMoAdと共同でDeNA運営サービスに特化した 広告配信プラットフォーム「DeNA Ad Platform」を提供開始
~第一弾は「マンガボックス」「iemo」月間延べ利用者数600万人以上に向けた 運用型ネイティブ広告~

 

株式会社ディー・エヌ・エー(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長兼CEO:守安 功、以下DeNA)は、株式会社サイバーエージェント(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:藤田 晋、以下サイバーエージェント)との合弁会社である株式会社AMoAd(アモアド、本社:東京都渋谷区、代表取締役:内藤 貴仁、以下AMoAd)およびサイバーエージェントのアドテクスタジオと共同開発した広告配信プラットフォーム「DeNA Ad Platform(ディー・エヌ・エー アド プラットフォーム)」の提供を、2015年2月中旬予定で開始します。

http://dena.com/jp/press/2015/02/04/1/

2015年2月から、配信元のDeNAと広告代理店のサイバーエージェントが共同で「DeNA Ad Platform」の運営を「マンガボックス」上で開始しました。

それにより先月から急に広告の量が増えてきました。

 

「マンガアプリ」の着地点は?

manga-box-business

初期の理念はどこへ・・・

DeNAの戦略自体を否定するつもりはありません。最初は広告出稿を控えめにしてダウンロード数や会員数を増やし、ユーザーを一定数囲い込んだところでマネタイズを加速するため広告を増やすのはウェブサービスの常套手段です。

 

この戦略で重要なのは、「タイミング」と「比率」です。

タイミングが早過ぎると会員数を伸び悩みますし、遅すぎると収益化が遅れて赤字を生み出し続けることになります。

また広告の比率もとても重要で、「ユーザーが不快に感じない比率」を維持する必要があります。多すぎるとユーザー離れを起こしますし、少なすぎると収益が少なくなります。

 

この比率に黄金の数字はありません。ユーザーインターフェース、広告へのリンク方法などによって変わってきます。

例として、キュレーションマガジンアプリの「Antenna」では広告バナーをクリックしても、直接アプリストアに飛ばさないようにしています。

事例1:アプリストアにいきなり飛ばさない。

一般的なプロモーションだと、「広告バナーをタップ」→「AppStoreやGooglePlayに飛ぶ」→「アプリをインストールしてもらう」という流れだが、

Antennaの場合は「広告バナー」を押すと、ブラウザ版の「クリップブック※」というページに飛ぶようになっている。(※自分の好きな記事をまとめられるAntennaの機能)

例:「ヘアアレンジまとめ」という広告バナーを押したら、ヘアアレンジの記事がまとめてある「クリップブック」に飛ぶ。

意図としては、アプリをダウンロードする前に「Antennaには自分の好きな情報がある」と理解してもらうため。

実際に「バナーから直接アプリストアへ飛ばす」よりも「クリップブックを一旦経由させて、アプリストアへ飛ばす」のほうが、獲得ユーザーの継続率が1.6倍も高くなった。

http://appmarketinglabo.net/antenna/

 

タイミングや比率の見極めは非常に難しいですが、この広告の多さが原因かもしくは掲載コンテンツが原因かわかりませんが最近のマンガボックスの起動回数が減ってきました。以前は1日数回は必ず見ていたのですが、今は数日に1回のペースです。

 

マンガアプリの中では個人的に一番好きなので、ユーザーインターフェースにこだわって楽しくマンガが見れるアプリにして欲しいです。


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